『学校再編計画・保育園の状況・スマートカートegg』 (土屋さつき)
R6年6月定例会
1 小諸市学校再編計画について
(1) 小諸市学校再編計画の実施について
① プロポーザル方式による設計業者決定後の設計の見通しはどうか
② 芦原中学校区の学校再編に向けて準備委員会の立ち上げ及び市民説明会を実施したらどうか
2 小諸市内保育園について
(1) 小諸市内保育園の状況について
① 令和6年4月現在の待機児童の現状はどうか
② 保育士確保の現状はどうか
③ 「こども誰でも通園制度」はどのように取り組んでいくのか
④ 保育士不足解消の施策はどうか
3 DXによる情報発信とスマートカートeggによる新交通サービスについて
(1) DXによる情報発信とスマートカートeggによる新交通サービスの4,5月の状況について
① 信州こもろ・こまーすの登録状況と情報発信の成果はどうか
② スマートカートeggの利用状況はどうか
③ アンケート結果等の課題をどう捉えて、今後の観光の発展及びエリア内の市民の移動手段にどのようにつなげるのか
△土屋さつき議員
○議長(丸山正昭議員)
次に、一括質問一括答弁方式により、3番、土屋さつき議員の質問を許します。
3番、土屋さつき議員。
〔3番 土屋さつき議員 質問席〕
◆3番(土屋さつき議員)
議席番号3番、土屋さつきです。
通告順に従いまして、質問させていただきます。
市長は、令和6年度所信表明の中で一番最初に、心豊かで自立した人が育つまち、子育て、教育と掲げていらっしゃいます。それだけ子育て、教育に関して、市長は重要に考えて施策を打ち出していくのだと期待しております。今回はその中で、まず芦原中学校区再編に関することについて焦点を絞ります。
去る3月29日に、基本設計・実施設計業務委託プロポーザル第2次審査が実施され、第1位、株式会社渡邉健介建築設計事務所、第2位、シーラカンスK&H+伊藤暁建築設計共同企業体が選定されました。私はユーチューブ小諸市公式チャンネル及びコミュニティーテレビで、審査の様子を繰り返し視聴させていただきました。その審査から約3か月が経過して、開校日が着実に近づいていく中、進捗状況や今後の見通しについて質問いたします。
件名1、小諸市学校再編計画について。
要旨(1)小諸市学校再編計画の実施について。
質問事項①プロポーザル方式による設計業者決定後の設計の見通しはどうか。
質問事項②芦原中学校区の学校再編に向けて準備委員会の立ち上げ及び市民説明会を実施したらどうかについてお伺いします。
○議長(丸山正昭議員)
質問に対して答弁を求めます。教育長。
〔教育長 山下千鶴子君 答弁席〕
◎教育長(山下千鶴子君)
議席番号3番、土屋さつき議員の質問にお答えいたします。
件名1、小諸市学校再編計画について。
要旨(1)小諸市学校再編計画の実施について。
質問事項①プロポーザル方式による設計業者決定後の設計の見通しはどうかについて答弁いたします。
昨日の市誠会の竹内健一議員の代表質問においても答弁したとおり、昨年12月から本年3月にかけて実施したプロポーザルにより、先ほども名前が挙がりました株式会社渡邉健介建築設計事務所が委託契約交渉順位第1位に選定されました。これを受け、これまでに同社と基本設計業務の随意契約を締結し、本格的に業務着手をしております。
プロポーザル方式につきましては、最も優れた設計案を選ぶコンペ方式とは異なり、最も適した設計者を選定します。言い換えますと、プロポーザル方式においては設計案をつくっていく上で、発注者との共同作業を進めるパートナーとして最も適した設計者を選定しようとするものであります。プロポーザル方式の提案者に求めるものは、設計対象に対する発想、解決方法等の提案などであり、プロポーザルにおけるデザイン案は審査段階での参考資料でしかありません。したがいまして、今後の基本設計業務においては、改めて発注者側の意向を踏まえた上でゼロベースで設計を進めることとなります。
今後のスケジュールとしましては、基本設計の業務期間を当初より2か月ほど長くして、来年の5月末までと設定しております。その後、これまでの予定どおり令和7年度中に実施設計、令和8、9年度で施設整備を進め、令和10年度の開校を目指します。
質問事項②芦原中学校区の学校再編に向けて準備委員会の立ち上げ及び市民説明会を実施したらどうかについてお答えします。
学校再編に向けた取組においては、平成28年以降、審議会や懇話会などの外部委員で構成する検討組織の設置や、市民、保護者等を対象とした説明会や懇談会の開催など、随時進めてまいりました。土屋さつき議員ご指摘のとおり、今後も必要に応じて準備委員会や市民説明会を含め、柔軟に対応してまいります。
現在は基本設計に着手したところで、設計業務の委託契約においてもワークショップの開催などを計画しております。また、市全体での小中一貫教育の推進に向けては、教育委員会と校長会が中心となって議論を進めており、今後は学校現場の教員を中心とした議論も開始していく予定です。
以上のような取組との関連も踏まえつつ、学校再編に向けて市民や保護者とのコミュニケーションについては大変重要であると認識しておりますので、継続的に具体的な実施方法を検討し、対応してまいりたいと考えております。
本席からの答弁は以上といたします。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
今の答弁で、既に基本設計に着手済みということです。プロポーザルの案に関してはゼロベースでという話を今いただきましたけれども、もう少し確認させていただきたいと思います。
パネルをご覧ください。
プロポーザル第2審査での提案はそのまま基本設計になるわけではないと、広報こもろの5月号にも明記されています。第1位に選定された株式会社渡邉健介建築設計事務所の提案の仮設校舎を造らずにコストを減らして、坂の上小、水明小に引っ越しして、芦原中学校の校舎建て替えを行う案、これは何か移動するようになっているんですけれども、これは変更は可能なんですか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
◎教育次長(安藤貴正君)
先ほどの教育長答弁でもご説明申し上げたとおり、プロポーザル方式はコンペ方式と異なりまして、提案者の業務の遂行能力を審査することにより、最も適した設計者を選定するもので、プロポーザルの段階で提案内容にありましたとおり、その後の設計が縛られることというのはございません。今回、渡邉健介建築設計事務所のプロポーザルに、仮校舎の案がございますが、教育委員会事務局としても非現実的であると判断しております。既に同設計事務所に対しては、より現実的な条件の下で設計案を検討するよう指示済みとなっております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
35億円という予算の中で、仮設校舎も建てて、防音、それから安全面も確保していくというのは難しいと考えるんですけれども、その辺はいかがですか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
◎教育次長(安藤貴正君)
近年、様々な要因によりまして建設コストが断続的に上昇し続けている状況がございます。公共工事におけますコスト管理の重要度が年々強まっているということを受けまして、従来は公共工事におけるコスト管理ということになれば、いわゆるイニシャルコスト、当初の経費ですね。そちらが着目しがちということだったんですけれども、現在は将来にわたっての維持管理費や改修費用など含めましたライフサイクルコストが重要となっております。
今回の設計業務に当たりましても、プロポーザル実施要領で提示しました概算工事35億円程度というイニシャルコストはもちろんですが、その後に発生しますランニングコスト、それからライフサイクルコストにも着目した包括的なコスト管理を徹底していきたいと考えております。その際、当市には建築技師がいないものですから、外部の技術者による支援が重要であると認識しておりまして、方策を現在検討しているところでございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
全く違う方法でも予算内で防音とか安全面も確保できるということでよろしいんですかね。
4月6日の信濃毎日新聞に、教室を仕切る壁を減らす設計というふうにも書いてありました。あと、プロポーザルの中で可動式家具という提案もありました。これは隣の教室の音とか、収納スペース等、毎日使う教室としてはいろいろ問題があるのかなというふうに私は思いました。
渡邉健介建築設計事務所は、第1次審査から第2審査の間に何回も小諸を訪れ、北校舎を残す案に変更するなど、真摯かつ柔軟に対応していただけると思っております。今後、いろいろな角度のご意見が出てきますが、特に毎日校舎を使用する現場の先生、それから児童生徒の声を十分に反映させた設計になることを期待しております。
次に、昨日竹内健一議員、市誠会の代表質問にもあり、私は3月議会で質問し、再度となりますが、いよいよ具体的基本設計に入っていく時期となり、小中併設か、義務教育学校にするのかというのを何回も質問させていただいているんですけれども、どのように決めるのか、はっきり時期をお示しいただきたいんですけれども、教育長、いかがでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育長。
◎教育長(山下千鶴子君)
皆さんが回答を待っているんだろうなという思いは強くしております。小中併設か、義務教育学校にするかは、施設整備を進める上で、その目的に係わる極めて重要な事項であるということは認識しております。なるべく早い段階で決定してまいりたいと考えております。現段階では、具体的にいつまでとはまだ申し上げるのは困難でございますが、現場の声等も反映しつつ、教育委員会と校長会の中心となって、学校関係者、保護者、市民の皆様との議論を踏まえながら、なるべく早急に決定してまいりたいと考えております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
先ほど教育長は、基本設計に少し着手し始めているというふうにおっしゃっていましたけれども、現在は教育の根幹に係わるその部分を決定しないまま進めていらっしゃるということでよろしいですか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
◎教育次長(安藤貴正君)
先ほど教育長申し上げたとおり、義務教育学校か否かという決定は、なるべく早めに検討して決定していくというお答えをさせていただきました。
現在、既に基本設計の契約は済ませておりまして、渡邉健介設計事務所とは、先ほど申し上げたとおり仮設の云々も含めてこちらの考えは改めて提示させていただいて、それを踏まえた上で、もう一度ゼロベースから設計を進めていただいております。その中で、義務教育学校にするか、しないかについても一番重要な部分になっていますので、そのことも今後十分に義務教育学校という判断をする可能性もあるので、それも踏まえた上での設計という形では指示してあるところでございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
では、その辺も含めてよく考えてやっていただければと思います。柔軟な対応お願いします。
質問事項②に関してですが、5月15日に小中学校の改築・再編に関する特別委員会で、信濃町立信濃小中学校を視察させていただきました。
パネルをご覧ください。
信濃小中学校も開校3年前に学校づくり委員会を立ち上げて何回も討議しています。こちら、左側の上になりますけれども、小諸市も準備委員会を設置するべき時期が来ているのではないかなというふうに思いまして、私この信濃町を例につくらせていただきました。多分、赤いところの小中一貫教育推進委員会というのは、既に設置されているのかなと思います。あとカリキュラム部会は、芦原中と小諸東中学校はちょっと違うと思いますので、施設一体型とそうでないので。だから、その辺もちょっとそれぞれに考えるべきかなということを思いました。
それから、右側の黄色い部分ですけれども、各小中学校とか、保護者の説明会、それから各保育園の説明会、各幼稚園の説明会、それから住民の説明会と、これから行っていくというところで、市民のワークショップ、この辺が入ってくるのかなと思うんですけれども、小諸市もこの辺の時期が近づいていると思いますが、いかがでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
◎教育次長(安藤貴正君)
信濃小中学校につきましては、平成29年の当時には小諸市の長期学校改築計画検討会で視察を行って以降、これまでの間、教育委員会としても何度も視察に訪れております。そのたびに様々な面で参考にしているということでございますが、ご質問の学校づくり委員会に限らず、信濃町では、その前後にも様々な委員会を設置しまして検討が進められていると承知しております。
当市といたしましては、教育長答弁にもありましたとおり、そのような委員会を立ち上げて、必要に応じて柔軟に対応していこうと考えておりますが、信濃町の学校づくり委員会の設置時期は、開校の3年前ということでありますので、当市の現在の予定に当てはめると令和10年度の開校、そこから3年こう遡ると令和7年度ということになります。これだけを見ると、もう少し先の時期とも考えられるわけですけれども、いずれにしても、校長会もなるべく早めにそういった検討組織を立ち上げて検討することによって、先生たちの負担も極力集中せずに、長い期間をかけることによって均等が図られるということもございますので、今の設計業務の進捗状況を見定めながら、必要な検討組織の設置の時期についても判断してまいりたいと考えております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
信濃町の場合は1町で1校になります。小諸市の場合はやっぱり芦原中学校区と小諸東中学校区ということがありますので、早過ぎて困るということはないと思いますので、早めからやっぱりいろいろ考えていく、今もうそういう時期かなというふうに思いますので、よろしくお願いします。
それから、もうひとつですけれども、現在、幼稚園、保育園の保護者及び千曲、水明、坂の上小学校の保護者の方は大変不安に思っています。該当小学校のある保護者の方から私もちょっといろいろ聞かれたんですけれども、兄弟2人がそこに係わってくるのに、現段階で全く何も分からない。そのお母さんはそうおっしゃっていました。今後の方針が少しでも決まれば、その都度教えてほしいというふうにおっしゃっていました。各小中学校や各幼稚園、保育園説明会及び意見交換会がまず必要だと思うんですけれども、この辺はいかがでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育次長。
◎教育次長(安藤貴正君)
幼稚園、保育園、また小学校の保護者の皆様が不安に感じているということであれば、大変申し訳なく思っております。当然ながら不安を取り除くべく、できる限りの対応はしてまいりたいと考えているところであります。
こちらにつきましても、基本的には教育長答弁をさせてもらったとおり、必要に応じて柔軟に対応していくということになりますが、これまでの説明会等においても子育て世代の方の参加がかなり限定的であったということは、大きな課題として捉えております。
そこで、今後はこれまでのような対象者に会場までお越しいただくというような様式にこだわらずに、インターネットなども活用した様々な周知方法を研究しまして、多様なチャンネルによる幅広い皆様との情報共有を目指してまいりたいと思いますので、ご理解をお願いいたします。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
今、インターネットというのはとてもいいなと、家にいながらにしてそういう話も聞けるとか、例えばZoomとかそういうのを使っていただくのもいいかなと思いました。やっぱり義務教育学校とかという、それをどうするかというのを決めてから説明会に入っていくのかなと思いますので、その辺の時期も踏まえていただきまして、お願いします。
ワークショップというのも考えていらっしゃると思いますが、一番下の。各説明会を丁寧に行っていただくということを願っておりますので、よろしくお願いいたします。
次の件名に移らせていただきます。
市長は、所信表明の中で、深刻化する人口減少と少子化問題に対処するために、自然増への挑戦、若者が暮らしやすいまちづくり、子育てが楽しいまちづくり、子ども、女性を大切にするまちづくりを直近の課題とし、力を傾注するとおっしゃっております。また、6月10日の定例会初日、議員全員協議会において、少子化対策は国に委ねるだけではなく、一歩先を行く施策を打ち出していくとご挨拶され、大変心強く感じております。
私の知っている3人子持ちの共働き核家族家庭、父親は教員、部活動指導が平日週末あります。母親は夜勤もある仕事に就いています。この状況下で、令和6年4月から3歳以上児と未満児を2園に分けて預けなければならなくなりました。大変苦労して子育てしています。というのは、実は小諸市じゃなくて他市町村の状況です。こういう方がいるんですが、小諸市はこういうことはなくて、子育てを楽しいなと思えるような保育園事情であるのかどうか、その辺を質問させていただきます。
件名2、小諸市内保育園について。
要旨(1)小諸市内保育園の状況について。
質問事項①令和6年4月現在の待機児童の現状はどうか。
質問事項②保育士確保の現状はどうか。
質問事項③こども誰でも通園制度はどのように取り組んでいくのか。
質問事項④保育士不足解消の施策はどうかについてお伺いします。
○議長(丸山正昭議員)
答弁を求めます。市長。
〔市長 小泉俊博君 答弁席〕
◎市長(小泉俊博君)
3番、土屋さつき議員の質問に対して答弁をいたします。
件名2、小諸市内保育園について。
要旨(1)小諸市内保育園の状況について。
質問事項①令和6年4月現在の待機児童の現状はどうか、答弁をいたします。
令和6年度保育園の入園につきましては、昨年11月初旬の期限に入園を申し込みいただきました後、市内各園の定員や保育士の人数などにより入園調整を行い、入園の決定をしております。令和6年度の新規入園申込みでは、3歳以上児の申込みが61名、3歳未満児の申込みが228名となり、令和5年度と比較し、3歳未満児が7名、3歳以上児が16名の増加となりました。3歳未満児につきましては、昨年度より入園希望者が増加していることから、保育士の確保は間に合わず、昨年と同様に育児休業の延長をお願いするなどの対応をしておりますが、特定の保育園を希望する方や、期限後にお申込みをいただいた方については、入園をお待ちいただいている状況となっております。
次に、質問事項②保育士確保の現状はどうか、答弁をいたします。
全国的な保育士不足の中、本市においても保育士の確保は大変厳しい現状にありますが、現時点では園児数に応じた国の配置基準を満たす保育士を確保しております。さらなる保育士の確保のため、公式ホームページや広報への掲載、ハローワークや長野県社会福祉協議会の人材バンク等への応募も行っております。公式ホームページ上では、トップページに保育士募集の掲載を行い、より目に留まりやすい工夫も行っております。
また、人材派遣業者とも保育士派遣業務委託契約を行い、保育士の確保に努めておりますが、全国的な人材不足の中においては、保育士の応募が乏しい状況にあります。
今後、さらに3歳未満の保育ニーズが高まることが予想されますので、一層の保育士確保を進めていく必要があると認識しております。
次に、質問事項③こども誰でも通園制度はどのように取り組んでいくのか、答弁をいたします。
こども誰でも通園制度は、全ての子どもの育ちを応援し、子どもの良質な生育環境を整備するとともに、働き方やライフスタイルにかかわらず、全ての子育て家庭に対して支援を強化するため、2026年、令和8年から本格実施を目指しているもので、生後6か月から2歳の未就園児を対象に、月内で一定時間まで保育園の利用が可能となり、時間単位など柔軟に利用できる制度を想定しております。この制度は、保護者が就労しているなどの要件を満たさなくても、誰もが定期的に保育園を利用できるようになる制度であり、給付方式として全国共通で実施することにより、制度利用のアクセスを向上させるとともに、利用状況を市町村が把握し、必要な支援につなげることを目的としております。また、保育園を利用することで、家庭とは異なる環境や大勢の人との係わり、社会性を高め、保護者の孤立感や不安感の軽減につながるなどのメリットもあり、現在実施している一時預かり事業との併用も可能となります。
この制度の実施のためには、受入れ施設の確保とともに、保育士のさらなる確保が必要となります。先ほどの答弁でも触れたとおり、保育士の確保が大変困難な状況でありますが、効率的、効果的な実施方法等、モデル事業や試行的事業の実施状況等を踏まえながら研究してまいります。
次に、質問事項④保育士不足解消の施策はどうか、答弁をいたします。
昨年度、保育所の在り方検討プロジェクトを設置し、保育士不足への対応や保育環境の改善等について議論を行い、保育士不足の解消に向けた3つの主な対策を行うこととしております。
1点目は、正規職員の増員採用になります。プロジェクト設置前の令和3年度から5年度にかけても5名の保育士を増員採用してきましたが、令和6年度は3名の増員採用を行いました。今後は令和10年度までに7名の増員採用を目指しております。また、令和7年度採用として、佐久大学からの推せん採用も行い、保育士の確保に努めてまいります。
2点目は、会計年度任用職員の処遇改善であります。令和6年度からは会計年度任用職員の保育士に対し、時給額の引上げ等の処遇改善を行っております。
最後、3点目は、働きやすい職場環境づくりになります。保育園のICT化などにより、保育士の負担軽減を図り、職員同士が連携し、十分なコミュニケーションを取ることで、職場の心理的安全性を高めることが職員の離職防止や確保につながると考えております。
本件名について、本席からは以上でございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
ご丁寧にありがとうございました。
令和5年度よりも申込みが増えているというようなお話を今伺いました。だんだん少子化になって出生数は減少し、若い女性が都市部に集まって地元に戻らないというニュースを最近よく耳にしますが、しかし小諸市は、子育て世代が保育園に入れるならば、このままこの地で子育てしようと待っていると、そういうことが数字から推測できます。お待ちいただいているご家庭が少しずつでも解消されたら、保護者が仕事に復帰したいタイミングで復帰できたなら、ベストな子育て政策ができているんだなというふうに思いますが、待機児童に対する小諸市の対策はどんなものがありますでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
◎保健福祉部長(土屋雅志君)
待機児童に対する市の対策でございますが、現在、私立、市立の保育園とも保育士が集まらない状況であるため、保育園の入園をお待ちいただいている状況でございます。入園希望に応えられるように、引き続き保育士の確保に努めていくという対策を今しているところでございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
厳しい状況は依然続いていると、昨年もこの時期に同じことを質問させていただいたんですけれども、やっぱり厳しいんだなということを今現状として分かりました。
兄弟で別の園に行っているご家庭は、今年度は何件ありますか。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
◎保健福祉部長(土屋雅志君)
兄弟で別々の保育園に通っているご家庭は、現在13世帯ございますが、3歳未満児と3歳以上児の兄弟のため、申込みの段階から別々の園を希望されている方となります。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
2園通園になっていることが保護者の意向に沿ったものであるというお話でよろしいですかね。そうでないケースは負担が大きいので、1組でも解消すべきなんですが、意向に沿っているんであればというふうには今思いました。
それから、昨年の6月議会では、兄弟別の園は5件であるというふうな答弁だったんですけれども、それは解消されて保護者のご希望に沿う形になってきているという理解でよろしいでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
◎保健福祉部長(土屋雅志君)
今年度は希望に沿う形で入園ができる形になっています。
対策としましては、年度が切り替わる際に、3歳未満児の受入れ施設と連携しながら調整を行う体制を整えておりますが、いずれにしても、どちらの保育士も確保が現状難しいという状況に変わりはございませんので、引き続き保育士の確保に努めてまいりたいと考えております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
公私やっぱり両方連携してやっていただくということが大切かなというふうに思いました。
昨年度と比べて改善されたことというのはありますか。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
◎保健福祉部長(土屋雅志君)
昨年度に比べて大きく改善できたという点は、ほぼないに等しいというところの状況でございます。申込者も増えておりますので、それに見合った保育士を確保するのが今精いっぱいな状況という状況です。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
質問事項②のやっぱり保育士確保というところに再質問させていただくんですけれども、保育士の処遇改善を今回行っていただきました、小諸市。募集は現状維持という感じで、長い目で見ていく必要もあるのかなと、今年だけじゃなくて。
これだけではなくて、ほかの施策を多方面から打ち出していただきたいと。ホームページのトップページ、市役所の入り口には保育士募集、それからホームページつければ保育士募集とすぐに出てきますので、それは目立ちますし、すぐに目に入るので、このような工夫一つひとつの積み重ねが必要かなと思うし、大事かなと思うんですけれども、年度途中での保育士確保の状況というのはいかがでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
◎保健福祉部長(土屋雅志君)
年度途中の保育士募集については、常に行う形でやっておりまして、年度の途中で応募いただく保育士の方もいらっしゃいます。その際には、応募につながった経過なども聞き取りしながら、潜在的保育士の方に情報をどのように届けていくのがいいのかという、そういった改善をしながらやっております。
また、保育士確保のために、情報発信が届きにくいということも考えられておりますので、市が把握しております在宅の有資格者に対しまして積極的に声かけを行うなど、ご自身へのアプローチはもちろんでございますが、お知り合いの方を通じてご紹介いただく等、また声かけをお願いするなど、保育士のネットワークを活用しながら、人材確保に向けた対応しているところでございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
今、年度途中での方にどうやってこの情報知ったのかというふうにお聞きになっているという、それはとてもいいなというふうに思います。どういうふうに知って、どういうふうに応募してきたかという、それがたくさんになってくればいいなというふうに思いますので。
すみません、ではパネルをご覧ください。
こちらは広報こもろの5月号で、一時保育の利用方法について載っていました。公立も私立も全部このようにやっていってくださっているということですが、私これがこちらのこども誰でも通園制度に移行するのかと思ったら、そうじゃなくて並行してやっていくという話を伺いました。
それで、2026年から全国で本格実施すると、先ほど市長もおっしゃっておりましたけれども、この一時保育とこども誰でも通園制度の違いというのは何なんでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
◎保健福祉部長(土屋雅志君)
現在の一時預かり事業の位置付けにつきましては、日常生活上の突発的な事情等により、一時的にご家庭で育児が困難となった場合に、保育園等でお預かりし、必要な保育を市町村が実施主体となって行う事業となります。
こども誰でも通園制度は、給付方式によりまして全ての自治体で実施されるものとなり、現在事業開始前には両事業の運用についても整理し、検討していく必要があると考えております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
先ほど市長の答弁にもありましたが、保育士のさらなる確保という私も本当に同感で、この2つの制度を並行して行っていくということは、保育士不足の現状でどちらも受入れが厳しいというふうに考えますが、その辺はどうなんでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
保健福祉部長。
◎保健福祉部長(土屋雅志君)
こども誰でも通園制度も一時預かり事業も、やはり基本的には保育士が確保できないとできない事業でございます。保育士不足の現状では、利用可能な園を限定するなどでして、保育士を有効に活用できるように検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
あと2年ないですよね。ですので、やっぱりその辺の体制も整えていかないと、両方どういうふうにやっていくのかということですね。それが必要かなというふうに感じました。
質問事項4の保育士不足解消の施策なんですけれども、保育士養成学校に就職ガイダンスに行くとか、先ほどの佐久大学との連携で採用していくとか、そういうことは本当にすばらしいし、これ今後も取り組んでいただきたいなというふうに思います。
3月24日の信濃毎日新聞に、現役の男性保育士が上田女子短期大学オープンキャンパスで保育を語るイベントをしたという記事がありました。2025年度から上田短期大学となり、男女共学化します。男子高校生にも進学先としてアピールしたというふうにありました。保育園で働く男性を増やしていくということも施策になるのではないかなというふうに思います。
パネルをご覧ください。
これは小諸商業のデュアル実習の例です。デュアルシステムというのは、学校での座学と企業での実習を並行することで、学びながら仕事への実践的な知識や経験を養えるシステムのことです。近隣では小諸商業高校、軽井沢高校の生徒が、企業で社会人として基礎、基本を身につけたり、専門的知識、技能、心構えの伝承をしたりして、行政は学校と関係機関のコーディネートを行う仕組みです。小諸市の行政も立ち上げのときから係わってくださって、市役所とか保育園で高校生のデュアル実施の受入れをしています。
表の一番上のこの方のお話を、ちょっと直接伺ってきました。この方は中学校の職場体験で小諸市内の保育園、それからデュアル実習では子育て支援センター、子どもセンターというところでやってきました。進学先は短期大学で、保育士の資格を取得してきました。それで、実習先は小諸市内のB保育園でやりました。就職先は小諸市内の保育園に就職しましたと。これはすごくモデルケースだなというふうに思っております。
それで、あとはデュアル実習は、介護施設でやっていた生徒が看護学校に行くとか、飲食店で実習していた子が調理専門学校に行くとか、製造業をやっていてそのまま製造業に入るとか、その会社とは限りませんけれども。このようなシステムがすばらしいなというふうに思って、デュアル実習の受入れをしていただいて、その発表会を12月にステラホールで行っているということも伺いましたので、この辺もいいなというふうに思いました。
それで、この今の一番上のモデルケースの方なんですけれども、デュアル実習では子どもとの係わり、先生方にアドバイスをいただき、進路悩んでいたんだけれども、それで進路を決めていったと。短大卒業時は小諸の子どもたちに係わりたいと。ほかの市町村も受けて試験も受けたりしているんだけれども、やっぱり小諸に係わりたいと、そういうふうにおっしゃっているその強い思いが、やっぱりいろいろなところで実習したり、もう中学のときからやっていたという、あとは小諸市内の大人の係わりですよね。そこに係わってくださった先生方とか、あともちろん高校の先生の相談もありますし、それがよかったんだなと思いました。
コロナで制限はありましたが、これからは中学校の職場体験、もう本格的にやれるかなと。あと小諸商業のデュアル実習から進学、就職につなげていく仕組みというのも、今みたいにできるんじゃないかなと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育長。
◎教育長(山下千鶴子君)
お答えします。
説得力ある非常にいい事例で、大いに参考になりました。
中学校の職場体験ですが、希望した生徒のみとなりますが、毎年数十名が市内の幼稚園、保育園で職場体験を行っています。また、これとは別に家庭科の授業では全員が保育園で保育実習を実施しており、参加者のうちの数名が、将来保育士を目指したいという感想を持っていると聞いております。
また、先日、小諸商業高等学校を訪れましたら、選択制で保育選択の生徒たちが、小諸市の2歳児教室に参加しておりました。絵本の読み聞かせとか、それから体を一緒に動かすような、そんな体験を実施していると聞いております。確認しましたら、今年も5月から12月まで月1回だそうですが、各回2、3人に振り分けて参加していると。今年は昨年よりも4名多い22名の参加であると聞いております。
既に取り組まれているこのような職場体験、保育実習を経験した生徒が、今の事例にありましたように、将来保育士を志し、実際に市内の保育園へ就職にまでつながるということは十分期待できることだと思っています。ありがとうございました。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
デュアル実習について、小諸商業の進路の先生にお話を伺ったんですけれども、やっぱり職場に出て、例えば保育士も看護師もそうですけれども、よいことだけではない、やっぱりつらいこととか厳しいこともある。それも分かった上でその進路を決めていく、選んでいくというところが、自分として本当決める決意みたいなものがはっきりしているので、次の進路とか就職につながっていくと思うんですね。だから、その辺のシステムをやっぱり小諸市としても支援するというふうにやっていただきたいんですけれども、金井部長、いかがでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
産業振興部長。
◎産業振興部長(金井圭二君)
保育士の人材確保という面では、これだけ苦労しているという面では、このデュアル実習がひとつのチャンネルになるのかなという感じは持っております。高校の先生方に、このデュアル実習を始めたきっかけを私どもも聞いておりますけれども、やはり高校生からいきなり就職をして、ビジネススキルとかそういうのが身についていなくて、離職率が非常に高くなっていることを何とか改善したいというのが一番のきっかけというふうに聞いています。ですから、様々な職業を体験しながら、自分の進路を、自分がなりたい進路を考えていくというキャリア教育の一環でも、かなり意義があるのかなというふうに思います。
小諸商業高校の立ち上げの頃から商工観光課として協力をしておりますので、先ほどの保育士の人材確保の面、それから市内企業の人材確保という面からも、商工観光課とすれば引き続き協力をしていきたいと思います。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
引き続き、このデュアルのシステムというのも市でも応援して、市の企業も応援して、学校とみんなで連携を取ってやっていくと、このシステムすばらしいと思いますので、ぜひ位置付けていただいて、さらに発展させていただきたい。
それから、ステラホールでの発表会もありますので、そんなところに小諸市とか、市の職員の皆さんとか、市内の業者の方とか、教育長、先生も行っていただいて、その辺もどんなふうに成果があって、どんなふうに子どもたちが感じているのかというのを見ていただければ違うのかなと思います。
あと、小中高で使うキャリアパスポートというのがありまして、進学して持ち上げることになっているんですけれども、これを有効活用することで一貫性のある進路学習はできないでしょうか。教育長、いかがでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
教育長。
◎教育長(山下千鶴子君)
キャリアパスポートの目的ですが、小学校から高等学校を通じて、児童生徒が自らの学習状況やキャリア形成を見通したり振り返ったりして自己評価を行うとともに、主体的に学びに向かう力を育んで、最終的には自己実現につなぐものとされています。位置付けとしては、キャリア教育として特別活動を中心に新たな学習や生活への意欲につなげたり、将来の生き方を考えたりする活動を行うための教材となります。その一義的な目的は進路学習ではありませんが、教師にとっては系統的に指導に資するものとされており、副次的な効果として、小中の接続を大切にした進路学習も期待できると考えております。
現在、検討を進める小中一貫教育の推進の中で、特に中学校において、小学校時代の経験等も意識して進路学習につなげる活用を図ってまいれたらいいかなと考えています。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
先ほどの例の小諸市の保育園に就職した、例えばその方がキャリアパスポートを振り返ってみたときに、中学でこうだったな、こう思ったなとか、それを振り返るファイルになっていると思うんですよね。だから、そういうことがすごく大事かなと思うので、これからの小中一貫教育等にも位置付けてやっていっていただければいいかなと思います。
小さい頃には、将来幼稚園、保育園の先生になりたいと、そういうふうに思うお子さんもたくさんいますし、中学校の職場体験でも子どもと係わる場所は人気があります。保育士はやりがいのあるすばらしい仕事、子どもと接する仕事に就きたいと、そういうふうに思う子どもを育てていくということも、長い目で見て保育士不足の解消につながっていくと思います。ほかの職業でも同じようなことが言えるのではないでしょうか。
件名2の最後に、市長に、子育てするなら小諸と言える市、子育てが楽しく子どもを大切にするまちづくりのための今後のビジョンをお話しいただきたいと思います。
○議長(丸山正昭議員)
市長。
◎市長(小泉俊博君)
時間も足らないので、大きなビジョンは掲げられませんが、いずれにしても、やはり子育てするなら小諸と言われるような小諸市を目指してまいりたいと思います。今日ご質問のあった保育士不足の解消も、大変大きな要因になりますので、名実ともに日本一、日本一と大きく出るとあまりあれかな。大きく出てもいいと思うんですけれども、この自然環境豊かな、また文化香るまちであること、それからそういう子育て環境が整っているという中で、ぜひ伸び伸びと、また自ら考え、また行動ができるような子どもたちがここからすくすく育って、また地域に帰ってきて、この地域を盛り上げていただくような、そんな子どもたちが生まれ育つまちにしたいなと思います。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
心強いお言葉いただきまして、ありがとうございます。よろしくお願いします。
それでは、件名3に移ります。
件名3、DXによる情報発信とスマートカートeggによる新交通サービスについて。
要旨(1)DXによる情報発信とスマートカートeggによる新交通サービスの4、5月の状況について。
質問事項①信州こもろ・こまーすの登録状況と情報発信の成果はどうか。
質問事項②スマートカートeggの利用状況はどうか。
質問事項③アンケート結果等の課題をどう捉えて、今後の観光の発展及びエリア内の市民の移動交通にどのようにつなげるのかについて伺います。
○議長(丸山正昭議員)
答弁を求めます。市長。
〔市長 小泉俊博君 答弁席〕
◎市長(小泉俊博君)
件名3、DXによる情報発信とスマートカートeggによる新交通サービスについて。
要旨(1)DXによる情報発信とスマートカートeggによる新交通サービスの4、5月の状況について。
質問事項①信州こもろ・こまーすの登録状況と情報発信の成果はどうかについて答弁をいたします。
信州こもろ・こまーすはLINEの公式アカウントで、DXによる電子チケットの発行やMaaSアプリとしての利用、イベント等の情報発信、地図検索機能のアプリとして、令和4年度から導入をいたしました。
登録の状況としましては、令和5年4月で約2,800人、令和6年4月で約3,900人、1年間で、1,100人多くなったということですかね。令和6年6月時点で約4,500人と、着実に増えている状況であります。登録者の内訳としましては、約3割が小諸市内、約2割が近隣の市町、約3割が首都圏、約2割がその他となっております。
また、情報発信としましては、4月は20件、5月も20件の情報発信を行っております。発信した内容としましては、イベント情報が中心ですが、講座や公共交通情報、それから新規店舗の情報などの情報も発信しておりまして、昨年度の実績としましては、4月から11月までの8か月間で127件の情報を発信し、情報の開封率というのがあるんですが、開封率は55.5%で、さらに詳細の情報を見るクリック率は20.6%と、かなり高い確率で閲覧していただいております。ちなみに、調査によっても異なりますが、一般的な配信メールの開封率は20%台、またクリック率は情報の内容にもよりますが、10%未満というのが一般的な数字というふうに言われています。
情報発信の成果としましては、昨年度UR都市機構が実施したアンケート調査で、小諸市への訪問前にこまーすを登録し、事前の通知が有効であると回答した方の中の24%の方が、こまーすでの情報発信が小諸市への来訪のきっかけになっているとご回答をいただいております。加えて、アンケートによると、市外在住のこまーす登録者は、約8割が5回以上訪れているリピーターで、小諸の歴史や町並み、自然、イベント等に興味を持っていることから、こまーすでの情報発信が効率的かつ有効的な手段になっていることが分かります。
次に、質問事項②スマートカートeggの利用状況はどうかについて答弁をいたします。
スマートカートeggは、令和3年の秋季、秋の季節から試験的な運行を行っており、令和4年度からは信州こもろ・こまーすを使ったMaaS交通社会実験として実施をし、本年度は一歩進んで街なかの二次的交通としての実装に向けた運行をしております。
利用状況としましては、4月はイベントに合わせた運行として1日運行し、利用者は109人。5月は毎週土曜日、日曜日に運行して9日間で1,144人、1日平均125人と多くの方にご利用をいただきました。利用者の内訳は、小諸市民が34.5%、県内が約30%、首都圏が約20%、その他が15.5%とバランスよくご利用をいただいており、利用者の感想としましては、楽しく街巡りができた、運転手のガイドがよかった、いろいろなお店や町並みが見られてよかったなど、好意的な感想をいただいております。
令和4年度までは街なかを一周する利用がほとんどでしたが、令和5年度からはシステムを改良し、気になったお店やスポットで降りて、帰りは再びカートを呼ぶこともできるという呼び出し機能を追加したことで、利用方法が増え、複数のイベント会場をつないだり、お気に入りのスポット、店舗などへ行く移動手段としても便利に利用していただけるようになっております。
最後に、質問事項③アンケート結果等の課題をどう捉えて、今後の観光の発展及びエリア内の市民の移動手段にどうつなげるのか答弁をいたします。
初めに、アンケートの結果につきましては、まだ本年度は年度途中のため、昨年度の結果であることをご承知おきください。
アンケートは、カート利用者の属性から、小諸市への訪問のきっかけ、小諸の魅力、滞在時間、消費金額、情報発信の効果など様々な項目を行っており、それぞれ結果に基づいた分析も行っております。課題としては、カート運行の目的のひとつである街なかの回遊、滞在促進があり、回遊は街なかのにぎわいの創出、滞在は消費活動の促進に効果があると考えております。
訪問者の回遊パターンのアンケートによると、街なかでは1か所の立ち寄りが最も多い結果となっており、その手段は9割が徒歩となっております。一方、街なかで複数の立ち寄りをした人の交通手段は、徒歩、自家用車に次いでカートとなっております。カートが街なかの回遊促進に影響を与えていることが分かります。複数のスポットに立ち寄ることで滞在時間も延び、宿泊も含め、消費活動の促進につながることが期待できます。
また、訪問先での情報により、行き先を変えるという人も38%いたことから、カートでのスポット案内も重要な役割で、観光振興にもつながると考えております。
また、市民の移動手段としての利用については、運行日が限定している、正確な時間に乗れないといった状況がありますので、現在の運行方法では時間的に余裕のある利用をお願いしたいと思います。
今後の展開としましては、カート運行の継続性を検討する中で、運行目的などについても整理をしてまいりたいと考えております。
件名3については、本席からは以上でございます。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
こちらのパネルをご覧ください。
このようなので、4月に私もこのLINEの登録をしました。やはり今、市長答弁にありましたように、イベント情報とかが定期的に配信されて大変便利だなと。行かなくても、今こういうのやっているんだなということも分かって、大変いいなというふうに思っております。一人でも多くの方に登録していただけたら、観光のアピールになるのかなと思いますが、小諸駅に降り立った観光客の方にまず登録していただく。特に高齢者にはこれ厳しいのかなということはちょっと思います。
それから、ゴールデンウイークには小諸駅前に4台のeggが並んでいて、すぐに始動できる準備が整っているんですけれども、ここのカートの呼び出しという、ここの画面のところの10時30分の5分前からしか、このカートの呼び出しができないんです。それが大変もどかしくて、目の前にいるのに。もっと早く作動できないのかなと思ったんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○議長(丸山正昭議員)
建設水道部長。
◎建設水道部長(山浦謙一君)
この事業は、電動カートによる新交通サービスとDXの活用、それから情報発信が目的の事業となっておりますので、データ収集のために、このアプリというのはやはり登録をいただきたいと考えております。慣れない方もいらっしゃると思いますので、そのためにはeggの乗り場に職員等、案内係がおりますので、事業の説明などをしながら登録等のお手伝いをさせていただくということで、今対応しているところでございます。
それから、すぐに乗れないかということ、また、5分前からしかカートの呼び出し機能が操作ができない、もっと早くからということでございますが、この信州こもろ・こまーすのシステムにつきましては、現在も常にアップデートをしながら、機能の追加等を行っているところでございます。予約の機能も今後実装していく予定ではございますが、まだ実用段階には至っていないため、現在については運行の5分前からということにしております。ただし、開発が進んでまいりますと、時間の予約などができるようになれば、もっと早くから作動をすることも可能となりますが、まだ現在実装の準備をしているというところでございますので、ご理解をお願いしたいと思います。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
私もゴールデンウイークに2回乗らせていただきました。友達とかもまた乗りたいとか、今度友達を連れていきたいと、20代から80代までの方がそのようにおっしゃっていました。とてもいいなと、大人でも楽しめるなと思いましたが、平日関西から小諸に電車でいらしたご夫妻に、懐古園以外どこ行ったらいいんですかと、歩いていくんだけれどもと言われたんですよね。平日です。これeggがあったらいいのになというふうに本当に思いました。
最後に質問したいのは、平日電車で小諸に観光にいらした方のために、1台でも運行できないのかということと、それから、会派の幸笑みらいの意見交換会の中でいただいたご意見で、小諸駅からの高齢者が医療センターへ通院する際の日常の移動手段にはできないのですかという、こういうご質問をいただいたので、ちょっとこの点についてお伺いしたいんですけれども。
○議長(丸山正昭議員)
建設水道部長。
◎建設水道部長(山浦謙一君)
平日の運行ということでございますが、平日の運行を行うためには、運行の効率性を考えると事前予約が好ましいと考えております。このこまーすの予約機能につきましては現在開発中でございますが、この予約機能が実装できれば、例えば平日の金曜日など、曜日を決めて試験的に予約運行することも可能であると考えておりますが、現段階ではちょっとそこまで至っていないという状況でございます。
◆3番(土屋さつき議員)
事前予約ですね。
◎建設水道部長(山浦謙一君)
はい。それから、小諸駅から高齢者や医療センターへ通院する方の日常の移動手段ということでございますが、日常の交通手段として活用するには、運行方法の改善ですとか、それから収益性の検討など、非常に有料化ですとかそういったところも検討する要素が多々ございますので、直ちにはということは難しいと考えておりますが、今後検討をする中で検討してまいりたいと考えております。
○議長(丸山正昭議員)
土屋さつき議員。
◆3番(土屋さつき議員)
小諸市から徒歩圏内10分には江戸時代から令和までの建造物があり、これを案内しながら使用するeggというのは、大変観光の目玉にできるんじゃないかなというふうに私は乗せていただいて思いました。ですので、それから先ほどから言っている脱炭素の関係、電動スマートカートeggは脱炭素まちづくりの取組の見える化にもなると思いますので、小諸に来たらスマートカートeggに乗ろうとガイドブックに掲載できるくらいになったらいいなというふうに思っております。
すみません、時間ですので、以上で質問を終わらせていただきます。
○議長(丸山正昭議員)
以上で、3番、土屋さつき議員の質問を終わります。